チェコ人の魂のシンボル!プラハ城の観光ルートを解説
2020/05/01
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チェコの人々の魂のシンボルともいえるプラハ城。見どころを解説します!
プラハ城はどんなところ?
プラハ城は、ちょっと変わったお城。「お城」といわれて頭に浮かぶような建物はなく、教会や宮殿、庭園が集まった敷地一帯を「プラハ城」と呼んでいます。
プラハは街全体が世界遺産として登録された歴史地区。もちろんその中に建つプラハ城も世界遺産のひとつということになります。
プラハ城は、大きくはこの4つに分かれています。
・旧王宮
・ヴィート大聖堂
・セントジョージバシリカ(聖イジー聖堂/聖ジョージ大聖堂)
・聖ローゼンバーグ(ロジュンベルク)宮殿
10世紀ロマネスク様式から14世紀ゴシック様式まで、さまざまな建築様式が残されています。(公式サイト『Prague Castle』ページより)
プラハ城ってそもそもなんなの?というところですが、10世紀から、皇子や王様の皇居、国家元首の官邸、またプラハ司教の居所として利用されてきました。現在も、大統領府として使われています。
チェコの前身であるボヘミア国王の王冠や遺物、キリスト教の遺物、そのほか芸術品や歴史文書などが保管されており、現在では歴史的・文化的両面で重要な記念館としての役割も果たしています。(公式サイト『History of Prague Castle』ページより)
多くの観光客は、第1の中庭で行われる衛兵交替式をまず見学します。この門の前から出てきて、向かい側のフラッチャニ広場に向かって行進します。衛兵が長いコートの裾を揺らして歩く姿は本当にカッコイイ♪
交代式は毎日正午、12:00に行われます。観光客がいっぱいなので、いい場所で見学したい方は中へ入場してから見学するか、早い時間に場所取りするのがおすすめです。
チケット
各建物の中に入るためのチケットは2種類。購入日とその翌日の2日間有効です。
A:350CZK
聖ヴィート大聖堂、旧王宮、聖ジョージ大聖堂、黄金の小道とダリボルカタワー、ローゼンバーグ宮殿、常設展『プラハ城の歴史物語』
B:250CZK
聖ヴィート大聖堂、旧王宮、聖ジョージ大聖堂、黄金の小道とダリボルカタワー
このほかに、常設展だけ見られるチケットや聖ヴィート大聖堂の宝物展示だけ見られるチケットなどもあります。
チケット購入後は、荷物検査を受けなければなりません。敷地内には大きな荷物を持っては入れませんので、トランクなどは置いて、散策時の格好でお出かけくださいね。
チケットを購入できる場所は、下記5ヶ所です。
・第2の中庭のインフォメーションセンター
・第3の中庭のインフォメーションセンター
・プラハ城美術館
・旧王宮
・黄金の小道のチケットオフィス
聖ヴィード大聖堂
守護聖人、聖ヴィートに捧げられたプラハ最大の教会です。チェコの王や女王の戴冠式も行われた伝統ある格式高い場所。プラハ城を見学するうえで、もっとも重要な場所といえます。
建築開始時にはロマネスク様式、それにゴシック様式とネオゴシック様式で修繕の手が加わり、複数の建築様式が混ざっています。
ヴィート大聖堂は、守護聖人、王や貴族、大司教の埋葬の場所でもあるため、いくつもの礼拝堂があるのが特徴的なのですが、その礼拝堂にはゴシック様式が採用されています。
身廊や礼拝堂が並ぶ通路などには、ネオゴシック様式が採用されています。
この重厚感のある教会にふさわしく、パイプオルガンもどっしりと存在感を放っていました。
だいぶ上の方にありますが、パイプの先端に施された装飾がすごいのでがんばって見上げてみてください。
また、ヴィート大聖堂の見どころはそれぞれの礼拝堂にあるステンドグラスです。
ステンドグラスに描かれているのは、ほとんどが守護聖人やキリストの姿、キリスト教にまつわるストーリー。
そのほか、礼拝堂に祀られた人物にちなんで、教会建設に大きく貢献した貴族とその家族をイメージしたステンドグラスなどもあります。
数あるステンドグラスの中でも、絶対に見逃せないのはチェコ生まれのミュシャが描いたステンドグラス。キリストがスラブ諸国を祝福している様子をイメージしているそうですよ。
最後に、守護聖人聖ヤン・ネポムツキーのモニュメントです。ネポムツキーといえば、チェコの名所カレル橋で触ると幸せになれるといわれるあの人です。
これは墓碑なので、柵がついています。なでることはできませんのでご注意を。
(公式サイト『Old St. Vitus Cathedral』ページより)
旧王宮ヴラディスラフホール
戴冠式の祝賀会など、重要な儀式が行われていた旧王宮の多目的ホールです。ロマネスク、ゴシック、ルネサンスと、聖ヴィート大聖堂のように複数の様式が混ざった建築であるのが特徴です。
まず注目すべきは床。9世紀後半〜10世紀のロマネスク様式の床で、もとは木造であったことを示しています。でも、床の一部や壁などは石造り。
天井を見上げると、先ほどヴィート教会で見たゴシックの丸天井です。建築素材と様式がミックスされています!
これは、12世紀にロマネスク様式(石造り)で改築され、14世紀にゴシック様式で増築され、15世紀にはルネサンス様式のデザインまで加えられたからなのだそう。
かなり古い時期の木造の痕跡がきれいに残っていて、建築様式の変遷を知ることができる場所なので、大変価値のある建造物とされています。
(公式サイト『Romanesque Floor of the Old Royal Palace』ページ、『Old Royal Palace』ページより)
セントジョージバシリカ(聖ジョージ大聖堂/聖イジー聖堂)
守護聖人、聖ジョージ(聖イジー)に捧げられた教会です。
10世紀にロマネスク様式で建設されましたが、18世紀前半にバロック様式の礼拝堂が増築されています。その後、18世紀後半にはまたロマネスク様式で改築されており、ここもまたミックス建築様式であるのが特徴。
教会内部はロマネスク様式です。
天井画や壁画があった痕跡がありますが、大きな火災があったそうで、焼けてしまっています。
下写真の右側にあるのは、聖ルドミラの礼拝堂。ルドミラとは、この聖堂の前身となる建物を建てたヴラティスラヴ1世のお母さんだそうです。
柱のところに描かれているのが、そのルドミラさんです。殉教者として知られていて、チェコにとってはとても重要な人物なんだそうです。
この時はすごく空いていましたが、ハイシーズンは大混雑します!
見るのに時間がかかるので、タイムスケジュールは余裕を持っておくのがおすすめですよ。
(公式サイト『St. George's Basilica』ページより)
黄金の小路ゴールデンレーン
プラハ城の終点ともいえる場所、黄金の小路。別名ゴールデンレーンとも呼ばれます。
宮殿の番人や使用人、金細工職人などが暮らす居住区としてつくられました。
こうしてそれぞれのお家の入り口には番号がふられているのですが、住んでいた人の職業がわかるような装飾やインテリアが展示されています。
この建物は・・・映画館だったようです。
2階へ続く階段には、フィルムがいっぱい積まれています。リアル〜!
昔の映写機が置かれた部屋。
普通の住宅の一室、というすっごく小さな映画館ですが、当時あった数少ない娯楽をこうして楽しんでいたんでしょうね。
黄金の小道には、展示だけの建物と、お土産屋さんとして利用されている建物があります。お店になっているところでは食器や雑貨などが購入できますよ。
この22番は、ほんの1年ほどですが、チェコ出身の世界的に有名な作家フランツ・カフカが住んでいたお家。
現在は、展示室兼お土産屋さんになっていて、書籍などを購入できます。
(公式サイト『Golden Lane』ページより)
散策は約3時間あるとゆっくりできる
プラハ城は、建物を単純に見るだけなら2時間ほどで回れてしまいます。でも、手荷物検査や衛兵交代式の待ち時間なども見積もる必要があります。
そのため、約3時間のスケジュールで動くといいと思います。特に、聖ヴィート大聖堂は思いのほか魅了されてしまいなかなか出られません!
人が多いハイシーズンは、教会内部が混雑して自由に動けないこともあります。やはり3時間くらいあると、焦らずゆっくり回れると思います。
プラハ城は、チェコに来たら必ず立ち寄るべきスポットです!聖ヴィート教会のステンドグラスを見るだけでもかなり満足するので、もし歴史に興味がなくても立ち寄ってみるのがおすすめです。
Prague Castle
住所První nádvoří Pražského hradu 1, 119 00 Praha
電話番号建物によって異なるため下記ページ参照
営業時間建物によって異なるため下記ページ参照
URLhttps://www.hrad.cz/en/prague-castle-for-visitors
※各建物電話番号
https://www.hrad.cz/en/culture-at-the-castle/contacts
※営業時間
https://www.hrad.cz/en/prague-castle-for-visitors/opening-hours
夏(4月1日~10月31日)
プラハ城複合施設6:00~22:00
歴史的建造物9:00~17:00
冬(11月1日~3月31日)
プラハ城複合施設6:00~22:00
歴史的建造物9:00~16:00
- 旅Pocket 編集部
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